「はやぶさ2」プロジェクトの情熱に触れる
関係者特別インタビュー!!

応援団体編

交響楽団はやぶさ
特定非営利活動法人 友情の架け橋 音楽国際親善協会

厳しいミッションを乗り越えた「はやぶさ」の姿を学生として大きな壁に挑む自分たちの姿と重ね社会貢献をめざす

全国51校から集った学生からなる交響楽団はやぶさ。2018年5月に宇宙飛行士・古川聡さんを迎えた公演を控える楽団のコアメンバーおふたりと、彼らの活動を支えるNPO法人友情の架け橋音楽国際親善協会の理事長・副理事長に、その意気込みを聞いた。

――交響楽団はやぶさという名前の由来を教えていただけますか?

大原さん(以下、大原) 交響楽団はやぶさは、医科、歯科、薬科、看護科をはじめとする、医療系大学の学生からなる団体で、2014 年に設立しました。
 医療は、もちろん人命や健康を扱う学問・事業ですから、とてもセンシティブで、難しい分野です。その分野の学生として勉学に励みつつも、音楽を通して社会に貢献するという活動で、大きな困難を乗り越えて偉業を成し遂げた、小惑星探査機「はやぶさ」のイメージに重ね合わせて名づけました。

―― 設立されたのは小惑星探査機「はやぶさ」の帰還から少し時間がたってからのことかと思います。そこで「はやぶさ」という名前が出てきたのはなぜですか?

三村さん(以下、三村) 「はやぶさ」が帰還した時期が、ちょうど設立メンバーたちの受験という苦しい時期であったことが、理由のひとつとしてあると思います。
医療分野の難しさと辛い受験に挑む自分たちの姿と、ミッションに挑む「はやぶさ」の姿を重ね合わせていたため、その名前が印象強く記憶に残っていたというのはあるでしょうね。
とくにこの分野は、大学入学後も気は抜けませんし、少し先には国家試験という“ミッション”も待っているので(笑)。

―― 工学系ではなく、医療系の学生さんたちから「はやぶさ」という発想が出てきたのは、やはり独自に関心をもたれる部分があったということでしょうか?

三村 単純に宇宙というものに惹かれるということもありますが、宇宙飛行士の方々のなかには、もともと医者をされていた方や、医療を専門とする方が多いことが挙げられると思います。
それから、僕が個人的に宇宙ものの映画やアニメが好きで、松本零士先生の作品で涙が出るほどの感動を味わったことがあったり、『スター・ウォーズ』が好きだったり。そういう小さなころに受けた大きなインパクトも、宇宙に興味をもった理由だと思います。
また「はやぶさ」に関していえば、当時はテレビや新聞などでさまざまなドラマが報じられていましたし、人格化された「はやぶさ」にあこがれる部分があったのかもしれませんね。

――2014 年の「はやぶさ2」の打ち上げのときにも注目されていましたか?

三村 もちろん、そのときはもう楽団を立ち上げ「はやぶさ」という名前がついていたので、「はやぶさ2」に対してリンクする気持ちはありました。

――楽団の設立の経緯はどんなものだったのでしょうか?

大原 少しさかのぼりますが、交響楽団はやぶさを設立する2~3 年前に、NPO 法人友情の架け橋が、子どもの音楽教育の活動として、ヴァイオリニストの樫本大進さんをお招きし、サントリーホールでの演奏会を開催したことがありました。この演奏会では、音楽家をめざす小学生から大学生が、70 人くらい集まりました。このときの参加者のなかに、のちに交響楽団はやぶさの創設者となるメンバーが数人いたのです。
この体験を経て、メンバーは大きなコンサートホールでもう一度演奏したいと思っていたのですが、イベントを開こうにも、ホール側も大きな組織がないと受け付けてくれない。しかも、当時の自分たちは高校生~大学生だったので、組織運営のノウハウがありませんでした。
そこで「こういう楽団をつくりたい。そしてサントリーホールで自分たちの演奏をしてみたい。何とか手伝ってもらえませんか」と友情の架け橋を訪ねたことが、立ち上げのきっかけでした。

理事長 そのとき私たちから、「音楽で、社会に何か貢献できることをやるのであれば、お手伝いしますよ」と提案したんです。まだ楽団の名前は決まっていませんでしたが、このときから楽団としての活動がスタートしました。

交響楽団はやぶさのおふたりと、NPO 法人友情の架け橋の理事長・三村京子さん(中央左)と副理事長・新井章さん(左)。
【取材施設】宇宙ミュージアムTeNQ(テンキュー)/事業主:(株)東京ドーム

――これまで何回くらい公演されているんですか?

副理事長 年2回の公演をめざしていますが、定期公演は2回、チャリティーコンサートを含めると3 回行いました。
定期公演の1 回目は「国境なき医師団」、2回目は「日本介助犬協会」とコラボレーションしました。チャリティーコンサートは、北朝鮮による拉致問題を啓発しようと、ヴァイオリニストの五嶋龍さんといっしょに企画したコンサートです。

―― 5 月の公演では宇宙飛行士の古川聡さんをゲストとして呼ばれるそうですね?

三村 私たちは毎回演奏会のたびにコンセプトをつくって、それに則してゲストや曲を選んでいるのですが、今回のテーマは「宇宙」ということで、JAXA のご協力のもと古川聡さんにお願いしました。曲も宇宙にちなんだものを演奏する予定です。私たちの活動は、これまではアウェアネス運動のような、人々の認識や問題意識を高め、色々な社会貢献をいっしょに学ぶということをしてきましたが、今回は、社会がめざすもの、自分たちがめざしたいものを紹介し学ぶという、初めての試みです。

理事長 NPOというと、困っている方への貢献活動が多いのですが、私たちは社会を文化的・教育的に豊かにすることも役割のひとつであると考えています。宇宙に目を向けることは日本の将来にとっても大事だと思いますし、今回、JAXAとコラボレーションすることで、宇宙と医療について考えるきっかけになって欲しいな、という思いで企画しました。「交響楽団はやぶさ」の名前の由来である、探査機を打ち上げたJAXAとのコラボレーションですから、満を持しての公演です。

大原 曲についても実行委員会のなかで意見を出し合いながら決めました。
「宇宙」をテーマにした公演ということで、1曲目はわかりやすく、だれもが耳にしたことがあるであろう『スター・ウォーズ』組曲を選びました。2曲目は、G・ホルストの組曲『惑星』のなかから「木星」。そして3曲目は宇宙ではないですが、夜を舞台にした物語『千夜一夜物語』をテーマにした交響組曲『シェヘラザード』の曲を選びました。
今回の公演では、古川さんの特別講演だけでなく、曲に関する楽しい小ネタも考えていますので、楽しみにしていてください。

【第3回演奏会 ~宇宙への招待~】
交響楽団はやぶさ&JAXA宇宙飛行士特別講演
チケット(全席指定・税込)SS席:5,000円、S席:4,000円、A席:3,000円
チケットぴあ(pia.jp/t) 0570-02-9999(Pコード:108721)
日時 2018年5月6日 (日) 14:00開演
場所 東京オペラシティ コンサートホール (京王新線初台駅東口直結) 東京都新宿区西新宿3丁目20−2
曲目 ジョン・ウィリアムズ/スター・ウォーズ組曲
ホルスト/「惑星」より木星
リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェへラザード」
指揮 曽我大介
講演 古川聡(JAXA宇宙飛行士)
主催 特定非営利活動法人友情の架け橋音楽国際親善協会
共催 交響楽団はやぶさ実行委員会
協力 JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)
宇宙ミュージアムTeNQ
日本科学未来館
応援 はやぶさ会
たいせつにしますプライバシー 10190770(05) Copyright K.K.DeAGOSTINI JAPAN ALL rights reserved.