ドラマ化もされた『福家警部補』『警視庁いきもの係』シリーズなどで知られ、『名探偵コナン』劇場版の脚本を手掛ける推理作家・大倉崇裕さんは、中学生時代からの“特捜ファン”!! 今回は『特捜最前線』の魅力を、2回にわたって語っていただきました。 後編は、『特捜最前線』のメイン脚本家・長坂秀佳氏の作品を中心に、 各エピソードの魅力を深掘りします。 テレビドラマの枠を超えた! 長坂秀佳氏の脚本の凄さ 私が感じる『特捜最前線』のスタイリッシュさは、長坂さんの作風だったのかもしれません。たぶんその転機になったのは、第51話(本誌17号収録) 「兇弾・神代夏子死す!」 だと思います。それまでの『特捜最前線』にも、 「プルトニウム爆弾が消えた街」 (第29話・本誌10号収録)のようなエピソードはあったのですが、“いよいよ長坂秀佳が本気を出してきた”という一作が「…