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漫画から新作ドラマまで『釣りバカ日誌』の世界 原作者インタビュー

1979年に連載を開始し、いまなお続く「ビッグコミックオリジナル」の大看板! 漫画『釣りバカ日誌』から映画は始まった!

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作/やまさき十三 「合体」は、電車の連結のイメージでした

原作のお話をいただいたのは、浦安や木更津で五目釣りをやって釣りにハマり始めた頃で、「詳しくはないけど、釣りにのめり込む人の気持ちはわかる」と担当に伝えたら、「それでいいから」ということで始まったんです。自分も連載と一緒にハマっていって(笑)。ある日近場で投げ釣りをした時、帰ろうとするとアタリがあるんですよ。夜になって雪が降り始めても、またアタリがきて(笑)。結局夜11時頃帰宅すると家が大騒ぎ。捜索願まで出されていたということもありました。釣り好きは大体3つくらいはアホな話と自慢話を持っているんですよ。だから極力釣り人を取材したり、会社の人事関係の話を聞いたり、現場の人に会うようにしています。

「合体」ですが、白抜き文字で表現したのは北見さんだけど、原稿にも合体と書いていました。ああいう風に合体という表現を使ったのは僕が初めてじゃないかと思います。映画の最初の方は「合体」の時お色気音だったけど、「ガッチャン」っていう電車の連結音のようなイメージの方が面白いんじゃないかと提案したこともあります。逆に映画からの刺激もありました。西田さんと三國さんのやり取りを想像しながらセリフを書いたこともありました。今まだ連載中ですが、こんな社員がいたらいいなという存在を今後も書いていきたいですね。

PROFILE
1941年宮崎県生まれ。東映東京撮影所で助監督として10年間勤務後、漫画原作者となる。「番外甲子園」など原作作品多数。2013年公開の映画『あさひるばん』で監督を務める。

画/北見けんいち 原作の量が多くて、5段組になったんです

最初に原作を読んだのは東武デパートの食堂でね。「ビッグコミックオリジナル」の増刊号で連載かもしれないって聞いて。でも原作を最初にもらった時、あまりに長いのでびっくりしました。200字詰めで45枚もあったんですよ。それを24ページくらいでやらなきゃいけなくて、物理的に無理なんですよ(笑)。担当さんが「小さく描けるだろ?」というので、漫画は普通1ページに4段なんだけど、5段にしたんです。5段の漫画は初だったそうですね。キャラ設定は、ハマちゃんは初代の担当さんの似顔で、スーさんはプロ野球の別所さんや西本さんのイメージ。みち子さんはね、少年漫画の主人公になりそうな顔におっぱいつけただけ(笑)。自分が描ける一番可愛い顔なんだよね。「合体」もそういうシーン描けないから、文字に(笑)。

釣りのシーンは苦労しましたよ。最初適当に描いていたら苦情が殺到しちゃってね。だから取材は結構行きました。船酔いするんで、船の時は岸壁で待って。元々、魚より肉が好きだからね(笑)。

映画は刺激になったよね。映画で西田さんが、帽子のツバを持ち上げて顔がよく見えるように被っているでしょ。見た時に「これだ!」と思って、漫画で素直にいただきました(笑)。もう連載37年だから、キャラが本当に身近にいる気がします。

PROFILE
1940年生まれ。赤塚不二夫のアシスタントを務める。「週刊少年キング」の「どじょっこふなっこ」でデビュー。「北見けんいちの昭和トラベラー」を「ビッグコミック」で連載中。