「はやぶさ2」プロジェクトの情熱に触れる
関係者特別インタビュー!!

応援団体編2

NECOVIDEO VISUAL SOLUTIONS
ネコビデオ ビジュアル ソリューションズ

「はやぶさ」が駆り立てたジャーナリズムでロケット打ち上げの中継をリードする!

有志によるインターネット放送団体として、リアルタイム・ノーカットを信条に、現地からのロケット打ち上げ中継を行うNVS。日本のみならず海外へも取材に飛び出していく彼らの情熱の源はどこにあるのか――。

―― 宇宙開発に興味を持ったきっかけと、団体を設立した経緯について教えていただけますか。

2009年9月11日に、H-ⅡBロケット1号機の打ち上げをニコニコ生放送で視聴したとき、スペースシャトル引退後に国際宇宙ステーション(ISS)へ大型船外貨物を運べるのは、日本の「こうのとり」だけだと知って感銘をうけました。「宇宙といえばスペースシャトル」という世代だった私にとって大きな衝撃でした。

翌年、2010年5月21日にH-ⅡAロケット17号機による金星探査機「あかつき」の打ち上げを現地の種子島宇宙センターで見る機会があり、そのときに初めて打ち上げの中継を行いました。初めて生で見た打ち上げということもありますが、今のメンバーが集まったという意味でも、17号機は思い出深いものです。

その後、「はやぶさ」の帰還を機に、本格的な宇宙開発の取材のために組織だった活動を行うようになりました。

――取材から放送まで、どのような体制で行っているのですか?

メンバーは4名で、ロケットや科学に興味を持つ一般人の集まりです。そのうち1人は、今までの取材やお手伝いのご縁もあって、現在は北海道のロケット開発ベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」で実際にロケットをつくっています。九州にもメンバーが1人いて、ロケット打ち上げの際はよく参加しています。主な調整や活動を行っているのは、関東にいる2名です。

一般人の集まりですから、各自仕事のスケジュールの都合がつくときに、動ける人間が動くという形を取っています。意外だと言われることが多いのですが、取材時は各個人で動くので、それぞれ好みの機材を使い、現場から一人でネット配信ができる体制です。

中継で使用している撮影機材。

関東メンバーの金子氏(左)と齋藤氏(右)。

――具体的な活動内容を教えていただけますか?

主な活動としては、H-ⅡAロケット17号機以降、種子島でのほとんどのロケット打ち上げを中継しており、鹿児島県内之浦や北海道大樹町など、日本国内の打ち上げも広く取材しています。また、宇宙関係のシンポジウムや講演会等の情報配信に加え、つくばチャレンジ、マイクロマウスなどのロボット系のネット中継も数多く実施しています。

これまでの中継で一番大掛かりだったのは、オーストラリア・ウーメラ砂漠からの「はやぶさ」帰還の中継です。一人はオーストラリアに渡って撮影、東京に残ったメンバーで映像を受信したのですが、衛星通信で映像伝送するリハーサルなどにかなり苦労しました。

体力的に本当につらかったのは、延期になったH-ⅡAの35号機を、真夏の種子島で中継していたときです。あまりの暑さにタブレット端末の電源が切れてしまい、延期の情報収集のために3階のプレスルームと屋上のカメラスタンドを行き来していたら熱中症になりかけました。

また、設立したばかりで実績が少ない時期に実施した、ロケットエンジン燃焼試験の取材交渉は大変でした。試験自体の回数が少ないこともあり、取材の申し込みから許可が出るまで1年かかりました。

――さまざまな活動を通して、宇宙文化普及の手ごたえ、または予期しなかったような広がりなどはありましたか?

私たちの活動の根底には、はやぶさ帰還の際に報道でまとめられた断片の情報ではなく、前後の文脈からどういうニュアンスで出た発言なのか、会見の全てを見たい(見せたい)、という動機がありました。会見は研究者自らが成果を発表するため、それまでにかけた意気込みなどが伝わりますし、一般の方にも分かりやすく説明してくれます。近年、JAXA公式でもこういった記者説明会の中継を始められましたが、オリジナルの情報に触れるという意味で、もし我々の活動がきっかけだったとしたら大きな成果だと思っています。

予期しなかったつながりといえば、種子島でのロケット輸送の取材中に、漁業組合の方と知り合いになったことです。今では種子島と内之浦の地元のお店で、私たちの撮影した映像のDVDやブルーレイをお土産品として扱っていただいています。

今後の構想として、昨年は金井宇宙飛行士の取材でロシアに行きましたので、海外の打ち上げも取材できたらと考えています。もちろん、「はやぶさ2」の帰還も「はやぶさ」と同様に現地からネット中継をして、みなさんに広く知っていただきたいと検討しています。

――「はやぶさ」の打ち上げから帰還を見守ったうえで、今、「はやぶさ2」へはどのような思いがありますか?

「はやぶさ」がいなければ、私たちがこのような活動をすることもなかったかもしれませんので、非常に感慨深いものがあります。「はやぶさ2」の開発期から取材を続けられて、私たち自身もミッションを継続できていると感じられることがうれしいです。

「はやぶさ2」の打ち上げは、悪天候で2度の延期でした。小惑星にたどり着くために、打ち上げ可能な期間は2週間程度しかなかったため、現地でハラハラしながら打ち上げを待ちましたが、当日は晴天で素晴らしい旅立ちだったことを覚えています。「はやぶさ2」は今まさに進行中のプロジェクトですので、最先端の宇宙探査がリアルタイムに進行していく様子を感じるまたとない機会です。我々も、ネット中継などでフォローしていきたいと考えていますので、みなさんもぜひ楽しんでください。

「はやぶさ2」以降も深宇宙の探査機は、無人という点を生かして機会が増えてほしいです。近年、小型化された探査機の研究・開発も進んでおりますし、もっと探査に挑戦して、未知の光景を見せてほしいと期待しています。


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